肉詰の宴
ひとり暮らしを初めて、もうすぐ一年が経ちます。
自炊は少し面倒ではありますが、好きなものが好きなだけ食べれる環境はとても良いものですね。
そういえば、
実家にいた頃は夕食の手伝いを全力の狸寝入りでやり過ごしていた私が唯一、自ら進んで手伝っていた料理がピーマンの肉詰めでした。
久しぶりに作るとするか……。
①タネを作る
まずはタネとなる具材達を揉んでいきます。
合挽き肉に刻んだ玉ねぎ、卵や牛乳、塩コショウ、オールスパイスなどを入れて下味もつけました。
全く意味は無いのですが、真っ暗な部屋で揉みました。
特に感想はありません。
②ピーマンにタネを詰める
いよいよピーマンに肉を詰めていきます。
久しぶりのこの感覚、良いですね〜〜!
肉を適当な量手に取り、空洞に詰め込んでいく。
まだ詰め込めるな。
さらに肉を盛る。
もう少しいけるな。
まだもう少し…………
というのを繰り返していきます。
③焼く
詰め込み終わったら、焼いていきましょう。
完成!!!
ですが、何でしょうか。
未だ私の中で燻り続けているこの想いは…………。
という訳で、
開催します。
・肉詰の宴(ニクヅメノエン)とは
……様々なものに肉を詰めて楽しみ、食す宴。
今回は六品の食材を用意。
詰めて詰めて詰めまくるぞ!!!
・一品目 パプリカ
ピーマンにとって兄のような存在、パプリカ。
地味で嫌われ者のピーマンは、パプリカ達の華やかさに劣等感を抱いていること必至。
そんなピーマンが唯一輝ける、肉詰めというフィールドまでもパプリカに侵されてしまったら、彼は一体どうなってしまうのでしょうか。どうにでもなれですよね。
早速、肉を詰めていきます。
ピーマンとはサイズから違いますね。
先程の3倍程度の量を詰めることが出来ました。
詰欲がとても満たされるのを感じます。
めっちゃ焦げました。
・二品目 トマト
トマトは中身をくり抜いて使っていきます。
この作業は子供の頃、トマトカップごはんを作る度に繰り返しやっていたので、お手の物。
トマトカップごはんとは、アイ!マイ!まいん!19話で紹介された、私が炒飯の次に覚えた料理です。
焦げました。
まいんちゃん懐かしいなぁ。
まいんちゃんの肖像画を胸に秘めて生きていこう。
・三品目 レンコン
レンコン あ たま ね こ
蓮根 に 肉 を 詰めていきましょう。
穴はたくさんありますが小さいので、肉があまり詰まらず、つまらないですね。
それって、詰まらないとつまらないを掛けたダジャレ……ってコト!?
うわあああああああああああああああああああああああぁぁぁあ!!!!!!!!
カチッ(引き金を引く)
パァンッ!!!(乾いた銃声が鳴り響く)
【END3.余計な一言】
焦げました。
・四品目 ちくわ
ここまでは野菜ばかりでしたが、この宴で栄養のことを考える必要はありません。考えるべきは詰められるか詰められないかだけ。
切ったちくわを見てみると、竹輪の名に恥じぬ竹っぷり。まるで今にもかぐや姫が生まれてきそうですね。
焦げませんでした。
生まれたのは、肉坊でした。
・五品目 ドーナツ
ここらで甘いものとも掛け合わせてみましょう。
今回はスタンダードなものではなく、スーパーで見つけたパイ焼きドーナツ(カスタード)を用意しました。
理由は、普通に美味そうだったからです。
心にぽっかりと穴が空いた、未亡人のような魅力を持つドーナツ。
果たしてその穴を埋めることは出来るのでしょうか。
簡単でしたね。
・六品目 バウムクーヘン
結婚式の引き出物としてよく選ばれていますよね。バウムクーヘンの年輪のような見た目から、長寿や繁栄を願って贈られるのだそう。
しかし、その中心にぽっかりと空いた穴は、少し寂しい印象も与えてしまいます。
そんな印象を払拭するためにも、穴に肉を詰めた完全体へと進化させ、縁起度アップを目指しましょう。
こちらの二品はオーブントースターで焼きました。甘い香りが漂ってきます。
しっかり焦げました。
と、ここでまだ肉が余っているにもかかわらず、用意していた具材が尽きてしまいました。
この肉尽きるまでは、私の詰欲が収まることは無いというのに……。
無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無無印良品無無無無無無無無無無無無無無
いや、『何も無い』がここに ” 在る ”じゃないか。
ウワッ!見つかっタァ!
・七品目 虚無
虚無から満足を得る唯一つの方法。
それは肉を詰めることだったんですね。
焦げまみた。
これで全ての肉が詰められました。
役者が揃ったところで乾杯といきましょう。
とはいえ、このご時世。
アルコールではなく、今回はこちらのマンゴスチンジュースをご用意致しました。
乾杯〜〜〜!!
甘くて美味しいですね。
それでは、主役たちを頂いていきましょう。
実に発がん物質を有するような見た目ですが、味は問題ないようです。
素材本来の味がします。
下味の意味は無いです。
いいぞ、まいん。
やはりピーマンが1位に輝きましたね。
1位になったピーマンには《不動明王》の称号が与えられます。
皆さんもピーマンの肉詰めを作ってみては?
宴もたけなわではございますが、ここらでお開きにしたいと思います。
最後にこの台詞で締めさせて頂きたいと思います。
ィヨォ〜〜〜ッ
失礼致します。